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ピラルクー・ウナギの養殖研究


 本プロジェクトでは、現在、ウナギとピラルクーの完全養殖に向けた研究に取り組んでいます。 今後、魚種も増える見込みです。

 アドバンストコース1年(当時)
高橋さん

学生へのインタビュー

どんなプロジェクトですか?

 我々のプロジェクトでは、地球人口100億人に向けた食糧増産に取り組んでいます。未来に生きる人々の栄養を賄うために、私は養殖技術を用いて生産した魚をたんぱく源としようと考えています。水産業は漁船を操業して魚を採捕する漁船漁業と、魚を人工的に育て、生育したものを出荷する養殖業の二種類があります。そのうち、漁船漁業の漁獲量は1990年頃から横ばいに推移しています。このことから、環境中に存在する水産資源に限界が来ているといわれるようになりました。それに対して養殖業の生産量は爆発的に伸び、近年では漁船漁業の生産量を上回りました。 国際的には養殖業のニーズが極めて高まっていますが、日本ではあまり着目されていません。新文明の源流を作るべく、HSUから養殖技術を広めていきたいと考えています。

研究を通して得た学びは何ですか?

 調査研究を通じ、水産業の実情を学ぶことが出来ました。また、養殖技術のニーズが高まっていることや、実際に飼育してみることでどういった点がネックになるかも見えてきました。 第一次産業は3Kと呼ばれる問題が付きまといます。すなわち、「きつい」、「汚い」、「危険」の三点です。こうした問題を解決し、雇用上のハードルを下げるような取り組みが現場で求められています。

今後の研究の展開を教えていただけますか?

 今後はピラルクーとウナギの完全養殖に向けた研究を進めたいと考えています。ピラルク―は世界最大の淡水魚として近年有名になった魚です。この魚は飼料効率がよく、クロマグロなどと比べるとはるかに少ない飼料で育つと報告され、さらには短期間で大きく育つなどのメリットも報告されています。短期間で大きく育てる魚を模索することは、近未来で起こりうる食糧問題の解決に寄与できると考えています。
 またウナギの研究にも取り組んでいきます。ウナギの問題はメディアにも取り上げられるほど有名になりましたが、この問題は海洋から採捕するウナギの稚魚の量が激減したことで、流通するウナギの量が減少したことからいわれるようになりました。
 今後はウナギの完全養殖にトライし、稚魚から成魚へ。さらには成魚から得られる卵を孵化させる試みを行っていきます。

テーマに興味を抱くに至ったきっかけはありますか?

 曽祖父が魚屋をしており、また親族のほとんどが水に関する仕事をしていたため、物心ついた時から自然と魚の養殖をしてみたいという希望がありました。 幸福の科学学園高等学校で実施された探究創造という授業でも、岡山理科大学の山本先生が発明された、海洋魚と淡水魚が混泳することのできる飼育水、好適環境水に関してプレゼンテーションを行いました。私自身、今後も日本の誇る水、あるいは魚という資源に関わる仕事に従事したいと考えています。

 HSUには、しがらみなく自由に研究が出来る環境があります。教員の方々も研究について相談に乗ってくださり、またしたいと思った研究を提案すると、積極的に取り入れてくださる点も魅力です。未来文明の源流はここからうまれていくのだと信じています。

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